2020年秋、最新スタジオ録音アルバム『stories』をコロナ禍で発表した吉村瞳。
Q : 『stories』というアルバムを作ろうとアイディアはどうして生まれたのですか?
吉村瞳 たまたま平成から令和に変わる夜(2019年4月30日)に「sotries」という歌ができたんです。わたしの甥っ子や姪っ子にあてた歌なんです。新しい時代をたくましく生き抜いて、というものなんです。
日本語詩のオリジナルはその少し前から書きはじめていて、そのための用意ははじめていました。以前に書いた英詩のものを日本語詩にしたり、以前に書いたものを手直ししたりして。で、その年の夏ぐらいから未完成のものも含め、どんどんとオリジナル曲が貯まってきたんです。11月に九州ツアーへ出るころには日本語詩のオリジナル(未発表曲)が30曲ぐらいになっていて、そこから絞り込んでアルバムを作ろうということになりました。
時系列でいうと、九州ツアーの途中でセンチメンタル・シティ・ロマンスの細井豊さんに電話して「アルバムを作りたいので手伝ってください」とお願いしたんです。それでその2日後ぐらいのライヴで「Lean on Me」をうたったたら、お客さんから「金子マリさんを思い出すので、一緒にうたっているのを聞いてみたい」といわれたんでう。わたしにしてみれば、え〜そんなぁ! って感じで、恐れ多い。でもせっかくなので、図々しいですけどお願いしたら快諾していただいたんです。
Q : 全曲オリジナルだけど「Lean on Me」は特別?
吉村瞳 はい、そうです。「Lean on Me」はボーナストラックという扱いにさせていただきました。でも『stories』のなかでは一番最初にレコーディングしたんです。2020年2月28日でした。
Q : 金子マリさんとは以前から交流があったんですか?
アイディアは以前からあって、というか、『stories』を全曲オリジナル曲にしたので、カバー曲ばかりのアルバムも作ろうとしていたんです。校生の時に軽音楽部に入って……プロになろうとか、そういう意識はなかったんですけど、高校のときのその3年間が、女子校だったんですけど、こんなに楽しいことがあったのかと思うほど楽しくて、卒業するときも父が「なにもしないで後悔するよりも、やりたいことをやって後悔しなさい」と後押ししてくれたので、そのまま音楽活動をするようになりました。
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